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ショートのグローブは「捕る」だけでなく「次の送球」まで考えて育てる

ショートを守る選手にとって、グローブはただ打球を捕るための道具ではありません。ゴロを確実に処理し、捕球後すぐにボールを握り替え、送球につなげるところまでが一連のプレーです。そのため、ショート用グローブは、深く包み込む形よりも、ボールを取り出しやすい浅めのポケットに育てることが大切です。

まず意識したいのは、ボールを捕る位置です。外野手用グローブのようにウェブの奥深くへ入れるのではなく、ウェブの下から人差し指、中指の付け根付近で捕球できる形を目指します。ボールがグローブの奥に入りすぎると、握り替えに時間がかかります。ショートでは一瞬の遅れがアウトとセーフを分けるため、捕球面を広く保ちながら、ボールが手のひら側へ戻りやすい形が理想です。

新品のグローブを育てる際は、いきなり強く折り曲げるのではなく、指袋や親指、小指の付け根を少しずつ動かして革をなじませます。グローブを手にはめ、自然に開閉しながら、自分の手に合った閉じ方を探しましょう。一般的には、親指と薬指から小指側が自然に合わさる形が使いやすいとされていますが、手の大きさや捕球スタイルによって適した形は異なります。決まった型を無理に作るのではなく、自分が最も自然にボールをつかめるラインを見つけることが重要です。

ポケットを作るときは、ウェブのすぐ下にボールを置き、軽くグローブを閉じて形をなじませます。ただし、強く縛ったまま長期間保管すると、グローブが閉じすぎたり、ポケットが深くなりすぎたりすることがあります。ショート用では、ボールを包み込むよりも、捕った瞬間に右手で取り出せることを優先します。

ある程度革が動くようになったら、キャッチボールで実際の捕球位置を確認します。最初は近い距離から軽いボールを受け、毎回同じ場所で捕れているか、グローブが自然に閉じるか、ボールを素早く取り出せるかを確認しましょう。その後、正面の緩いゴロ、左右のゴロ、ショートバウンド、逆シングルという順番で慣らしていくと、実戦に合った形へ育ちやすくなります。

使用後の手入れも欠かせません。土や砂をブラシや乾いた布で落とし、オイルは革が乾燥している部分に少量だけ使用します。オイルを塗りすぎると、革が柔らかくなりすぎたり、グローブが重くなったりするため注意が必要です。雨にぬれた場合は、ドライヤーや直射日光を避け、タオルで水分を取りながら日陰で自然乾燥させます。

ショート用グローブの完成形は、ただ柔らかいグローブではありません。捕球面が広く、打球を確実に止められ、捕ったボールを素早く送球へつなげられることが大切です。グローブは一度で完成するものではなく、日々のキャッチボールやノック、手入れを通して少しずつ選手の手に合った形へ変化していきます。

「確実に捕る」「素早く握り替える」「正確に投げる」。その一連の動作を支える相棒として育てることが、ショート用グローブの型付けで最も大切な考え方です。

ショートのグローブは「捕る」だけでなく「次の送球」まで考えて育てる